そろそろ監査法人を辞めたいと思う方へ

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監査法人5年目で監査にも慣れてきて、インチャージも経験して年収もそれなりになってきたが、繁忙期になると監査法人辞めたいという思いが強くなってくることはありませんか?

私も繁忙期には18連勤で何か手続きをしているというよりは後から調書を整備したり、システムに入力したりといった作業をしている時、何のために働いているんだろうとついつい”監査法人 辞めたい”で検索することがありました。
今回はなぜ監査法人を辞めたいと思うのか、いつ監査法人を辞めるべきか、監査法人から転職する方法について書いてみました。

なぜ監査法人を辞めるのか

監査法人は世間一般からみると給与やプレッシャー面で非常に恵まれている職場かと思いますが、なぜ監査法人は離職率が高いのでしょうか。

監査がつまらない

監査法人から転職する方の理由で多いのが、監査がつまらないという理由からです。
3年~5年程は新しい科目を担当したり、インチャージを経験したり学ぶことも多いですが、その後は毎年同じ資料をクライアントに依頼して、同じような手続きを実施するというルーチンワークになりがちでつまらないとおっしゃる方も多いです。

又、最近は監査手続きの厳格化できっちりと必要な手続きが決められており、米国の監査マニュアルに従って形式的に要求される手続きをやっているだけという方も増えてきているようです。

社内で一定以上評価されれば、グループのアドバイザリーやM&Aアドバイザリーへ異動できる方もいらっしゃる(実際に知り合いで移った方がいます)ようなので、監査がつまらないと感じるのであればアドバイザリーへの異動を主張してみるのもありでしょう。

アドバイザリーへ異動を申し出たが受け入れられず、結局他のBig4のアドバイザリーへ転職したという方もいます。その方は退職する旨伝えたときになって初めてアドバイザリーへ異動という話がでたそうですが、時既に遅しということでした。

ワークライフバランスをとりたい

監査法人を辞める理由として、表立っては言わないですが、よくある理由が監査法人が激務でワークライフバランスを充実させたいからです。

これは特に複数主査を受け持っているシニア層やマネージャー層で顕著ですが、繁忙期は特に忙しく、タクシー帰りや休日出勤で対応しなけらばならないことが増えます。
補習所に通っている年次だと繁忙期以外は定時で帰れることもありますが、複数現場で主査かサブの主査をもっていたりすると現場での作業が終わった後、他の現場の仕事をするために事務所に戻って作業するといった方も少なくなく、ワークライフバランスが崩れてきます。
監査法人が激務になる一つの理由として監査法人が専門性があるとはいえ、労働集約的な業界であるからです。又、合格者の人数が調整されており、採用人数が急には増やせないといった理由もあり、どうしても激務になりがちです。

特に最近は働き方改革でスタッフやシニアスタッフを早く帰宅させる一方で残業代がでないマネージャー層にしわ寄せがいっており、不満がたまっているようです。
パートナーからは、詳細な手続きを要求され、スタッフからはこれ以上残業できないので帰りますといわれ、結局自分で手を動かすという中間管理職の板挟み状態です。
結婚もしてくると自分の中で価値観が変わってきてやはりお金よりも自分の時間を大事にしたいということで事業会社等に転職する方も増えてきます。

女性の産休についても事業会社の方が制度が充実している・復帰後働きやすいケースも多く、女性会計士が事業会社の経理部に転職するケースが増えている印象があります。

監査だけを続けていると潰しが効かない

転職活動をしてみてよくわかったのですが、監査経験しかない30代のマネージャーの市場価値というのは自分が認識しているよりも高くありません。

特に35歳を超えてくると監査経験しかないというのはネックになります。
監査が直接生きてくるのは内部統制監査といった部署が主であり、監査一筋でやっていた方が即戦力として事業会社の経理部で活躍できるかというと必ずしもそうとは限りません。

35歳を超えると事業会社も役職がついてくる時期で、経理未経験の監査経験しかない会計士を管理職として雇用するかというと中々難しくなります。
一方で、パートナーにまでなれば、監査役等の誘いがくることもありますが、マネージャーだとそういったこともありません。

ベンチャー企業はCFOとしての求人があることもありますが、給与水準は落ちてしまうことが多いです。

私も監査だけをやっていて将来が不安になり、転職活動を始めました。

今は監査法人にいながら事業会社へ出向という形で決算支援に行っている方も多くいますので、そういったキャリアも選択肢の一つかと思います。

出向にいっていてそのまま出向先に転職するという方も結構います。
この場合お互いに長く一緒に働いていますので、勤務先、従業員ともにリスクが少なく、いい制度なのではないかと思います。
ただ、事業会社に出向している会計士は、監査法人を辞めてしまうケースが多いです。
出向先に残るケースもありますが、別の会社に転職するケースの方が多いです。
決算書を作ったり、予算を立てて、実際の現場のプレッシャーを感じるとより良い監査ができると思うのですが、監査法人で事業会社の出向経験があまり評価されないことが原因だと思います。

監査チームの人間関係に疲れた

監査チームの人間関係に疲れて辞めたいと思う方もいるのではないかと思います。
監査法人は、チームにより労働環境や人間関係、ストレスの度合いが大きく異なります。
これは担当マネージャーの影響が大きいと思うのですが、風通しがよく、自分の意見をきちんといえ、下のスタッフの成長のことをしっかりと考えてくれているようなマネージャーもあれば、下のスタッフの成長のことは興味がなく、いかに自分がパートナーに気に入られるか、昇進できるか考えているようなマネージャーもいます。

特に後者のようなマネージャーで陰湿なタイプだと悲惨なことになります。
最近は、パワハラにもかなりうるさくなってきているので、そのような方は減っているかと思いますが、監査法人には性格的に難のある方が一定数いて、マネージャーまでなら作業者としてそこそこ優秀であればなってしまいます。
監査チームとは、ランチに往査中はランチに一緒にいったり、監査用の会議室でずっと一緒にいるので、監査チームのメンバーと合わないとかなり精神的につらいです。
私も合わないチームにいるときは、ストレスを感じることもありました。
ただ、いきなり転職を考える前に監査法人のいいところは合わなければチームを変えてもらうことができるところだと思うので、まずは退職を考える前に、人事面談等で相談してみるとよいでしょう。

パートナーにならないと監査法人で長期勤務ができない

昔であれば監査法人に残っている方はほぼ全員がパートナーになれたのですが、最近はかなり数を絞っており、狭き門になっています。
昔は、パートナーに気に入ってもらえ、大きな失敗をしなければパートナーになれる時代もあったのですが、今はそうはいきません。
昔はただパートナーとうまくやっているだけの方もなれていたのですが、今は営業ができる又は監査法人の中で飛びぬけた専門分野がある方がパートナーになっています。
人手不足の現在はマネージャーまではなれますが、それ以降、シニアマネージャーとパートナーに厚い壁があるようです。
順調に昇進している方でも「自分は無理かなと思っており、転職活動をしている」といっているのを聞いています。

監査法人にずっとマネージャーのまま割り切って残れれば、年収1千万で悪くはない待遇なのですが、そうはいかないのが実情です。
監査法人の必要人数は市況により変わってくる上、組合等もないため、高齢のマネージャーは市況悪化時にリストラの対象になりがちです。

マネージャーやシニアのまま働き続けるという働き方があってもいいかと思うのですが、監査法人は同じ職位にとどまっていると退職金の金額が下がってくる等長く働く制度設計にはなっていません。又、監査一筋でやってきた40歳後半のマネージャーやシニアマネージャーの場合、居づらくなって転職しようにも監査以外には中々転職できず、大きく給与を落として中堅の上場事業会社の内部監査等に転職せざるを得ないのが実情です。
大手一流企業に監査法人経験のみの40歳以上のマネージャーやシニアマネージャークラスが管理職として転職するのは現実的には難しいです。
プロフェッショナルファームの管理職は営業的な要素も最近では要求され、どれだけ稼げるかが重要になってきます。
法人の中には高齢のシニアマネージャーをアシスタントのマネジメント役として活用しているところもあり、法人内での扱いは悪くなる傾向にあります。
パートナーになれそうにない場合、早めに決断しないでずるずるといっていると40歳以降に苦労することになります。

いつ監査法人を辞めるべきか

いつ監査法人を辞めべきかという問いに対しては、その人が求めるキャリアや仕事感によって違うと思います。

周りの方をみてみると転職のタイミングで多いのが、修了考査が終わったタイミングやシニアに昇格して1~2年経ったタイミング、マネージャー昇進前のタイミングです。

マネージャー昇進後の場合は中小の監査法人に転職する方が多い印象です。

監査やFASのキャリアを積みたい、事業会社で経理をやりたい方

監査やFASのキャリアを積みたい、事業会社で経理をやりたいという方については、修了考査に合格するまでは勤務した方がいいと思っています。

理由は個人的には会計士の強みは色々な会社を監査して会社の仕組みやビジネスモデルを見れたり、経営者の方の話を聞けたりといったことにあると思うので、修了考査に合格する3年くらいは監査の基礎を学んだ方がいいかと思います。
又、3年ぐらいはやってみないと自分に向いているの何なのかわからないということもあります。

事業会社に転職するとよく聞かれるのが「他の会社ではどうしていたのか」という質問です。

経理畑で歩いてきた方は1社か2社しか経験していないので、自分以外の会社がどのようにやっているのかわからないし、知りたいのです。
他の会社の仕組みがどうなっていたか、業種間でどう違うのかという点にもう少し注目して監査していればよかったなと今更ながら思っています。
又、3年勤務というのは、仮にまた監査法人に出戻ってくる際に求人をみると3年勤務が条件になっている求人が多いというのもあります。
監査法人は市況にもよりますが、出戻りにも寛容です。

又、インチャージを経験してからというのも一つの考え方です。監査法人でインチャージ経験があることという条件の求人が時々あります。又、将来独立して監査の非常勤をやる際にもインチャージ経験があるかどうかというのは単価に影響してきます。
一方で監査法人でずっと勤務してきていて、経理経験がまったくないまま30代後半になると事業会社へ転職するハードルは一気にあがります。事業会社でのキャリアを考えるのであれば、30代前半までに経験があった方がいいでしょう。

FASへの転職をする場合も監査経験は基礎になり、DD職の場合はスタッフではなく、シニアスタッフでの採用もありますが、FA職へジョブチェンジする場合は、未経験者としての採用になる可能性もあります。FASも体力勝負の職場のため、なるべく若く体力があるうちがいいでしょう。

監査はもうやりたくない、他の分野で勝負したい方

一方で、監査は向いていないのでもうやりたくない、投資銀行やファンド等の別の分野で勝負したいという方は早めに動いた方がいいでしょう。
投資銀行やファンドは若さというのが武器になるからです。
まず本当に監査法人でやれることはないのか、グループ内でFAS等に転籍する道はないのか等を探した方がいいかと思いますが、そういった道もないのであれば自分のキャリアでどういった転職先があるのか把握するためにもエージェント等を活用して転職活動をしてみた方がいいかと思います。
ただ、監査という分野は会計士の独占業務で他の分野で競争すると他の方と同じ土俵で勝負しなければならないという点には注意が必要です。

会計士の資格は一定の信用にはなりますが、最終的にはそれ以外の所で勝負しなければなりません。監査は独占業務であり、他のコンサルティング会社とはストレス等の負荷が大きくちがいます。監査はクライアント側も法令で要求されているし、いまいちなことをいってもしぶしぶではあっても対応してくれますが、コンサルティング会社は高い単価を払っている以上要求水準は非常に高いです。

又、監査法人は会計士試験合格者という限られた中での競争となりますが、コンサルティング会社の場合は他のものすごく優秀な方と競争しなければなりません。

ストレス負荷としては監査法人が3とするとコンサルティング会社は10ぐらいのイメージです。ただ、その高い業務負荷を乗り越え、また会計士としての土俵で戦うことになった場合は頭ひとつ抜けた存在になっているでしょう。

転職活動する方法

転職活動をするには自分でHPをみて活動する方法とエージェントを活用する方法がありますが、自分でHPをみて活動するとまず自分が狙っている会社が応募しているかどうか都度都度確認しなければならず、非常に非効率です。

転職エージェントに登録すると、自分が希望する会社や業界の求人があるかピンポイントで教えてくれますし、公式HPでは公開していないが、裏では採用している非公開求人も保有しているので、転職エージェントを利用するのが効率的です。

自分のキャリアでどういった転職先があるのか、どういった経験を積めば自分の求めるキャリアを積めるのか聞くだけでも監査法人での過ごし方も変わってくるので、まずは登録してみるのも一つの手です。

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