事業会社の待遇が気になる方もいるではないかと思います。
今回は、会計士が転職する場合の事業会社の待遇について書いてみました。
まず、事業会社といっても大きく外資系と日系に分かれますし、大手企業とベンチャー企業で給与体系の特徴も異なります。
外資系企業
外資系は基本的に本国への報告資料作成で、英語ができなければなりませんが、
給料は高い傾向にあります。外資系といってもすぐに首を切られるようなケースは少なく、中には外資系と国内系のいい部分を組み合わせたような会社もあるので、外資系だからといって拒否反応を示さず、エージェントの話を聞いてみるといいと思います。
その会社がどのような経緯でできたかみてみるといいでしょう。日系と外資の合弁なのか、元々日系で外資に買収されたのか等を確認してみてください。
又、英語が少し読み書きできるだけでOKで、必ずしもしゃべれる必要がない案件もあります。トップが日本人でマネジメント層が本国に報告するようなケースです。
ただし、英語で直接報告できる方が年収水準が高く、監査法人とそれほど変わらないケースが多いです。外資系の特徴として、年功序列で定期昇給が必ずしもない点と年金制度が確定拠出年金のみのケースが多いというのは注意が必要です。
最初は高いが、その後伸びない、年金を加味すると日系の方が待遇がいいというケースもあります。
日系企業
日系企業は大手企業からベンチャー企業まで様々です。
大手企業
最近では大手企業だと企業内に公認会計士がいます。
一流企業だとやはり年功序列がまだまだ根強く、入社時の社会人経験年数や年齢でバンドが決まっており、会計士の資格を持っていても特別扱いされず、資格手当等もないケースが多いため、給料はその会社の同年代の給料に近くなってしまいます。条件交渉の余地がないケースも多々あります。
したがって、30より前で転職すると給料が大きく下がる可能性があります。
ただし、年功序列が残っていて、毎年の確実な昇給が期待できる、企業年金制度、住宅手当等の福利厚生がしっかりしているといった良い点もあります。
大手企業の経理財務に転職したい場合は、経理財務に特化しており、求人数も豊富なMS-JAPANがおすすめです。
ベンチャー企業
一方、ベンチャー企業は、給与テーブルが年齢に応じたテーブルになっていないケースが多く、前職の給料を加味してくれるところも多く、給料の額面ではあまり下がらないかもしれません。(業務量は増え、時給という目でみると下がるケースが多いです。)又、ベンチャーは人員がそれほど多くはなく、経理部のような部署はないため、経理だけをやっていればいいというケースは少なく、業務内容は多岐にわたり大変です。
管理職で入っても直属の部下がいないケースもあり、部下がいる場合でも事務職の方がいるだけで、会計の知識が不足しており、日常の経理処理しかできないため結局、有価証券報告書などの開示資料はほぼ一人で作成しなければならないというケースもあります。
外資系と同様、最初は高いが、その後伸び悩む場合や企業年金制度がない場合もあるので、注意が必要です。又、ベンチャーの場合は、トップとうまくやっていけるか、気に入られるかが重要です。又、入社時にストックオプションをもらえるか上場したらどの程度の価値になるのか計算した上できちんと交渉することが重要です。
口約束にならないよう書面で入手しましょう。
ベンチャーにいって成功するのは、色々な仕事を楽しめる人だと思います。仕事を楽しんだ結果、CFOになれたり、上場してキャピタルゲインを得られるのでしょう。
決算派遣
又、最近増えてきていると感じているのが、直接一般事業会社に就職せず、決算派遣
として一般企業に行く方式もあります。会計監査ジャーナル等にも求人が掲載されているかと思います。
通常はコンサルティング業務をやっていながら、決算の時期になると契約先の経理部などに行って財務諸表の作成を手伝うという業態が最近では増えてきているそうです。
時代の流れとして会社としては、経理にそんなにコストをかけたくないが、開示書類の作成には専門的な知識が必要であるため、会計士を利用したいというニーズが多くあるそうです。
ずっと同じ会社にいるというよりも1,2年~3年程度のスパンで別の企業に派遣されることになります。
こういった会社は、会社は時間単位でお金を払っているため無駄な残業をせずに帰らせてくれるため、特にワークライフバランスを重視する方や特定の会社に縛られて働きたくない方にお勧めできます。実力があれば、派遣先はある程度選ぶことができるため、転勤もありません。
転勤がNGな方にはおすすめできます。報酬も実際に聞いた話ですが、実力があれば1千万円はもらえます。
ただし、数年で派遣先が変わるため、じっくり腰を据えて仕事ができない、労働環境が派遣先に左右される、不景気時には仕事が減るかもしれない(固定保証部分はあるそうですが、稼働率により下がります。)といったリスクはあります。
現在、会計業界は活況で監査経験を積んだ若手会計士には様々な選択肢があります。
会計士のおすすめの転職エージェントを下記にまとめたので、ご参考にしてください。
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