公認会計士の予備校にかかる学費・費用の比較

会計士試験予備校

※この記事にはプロモーションが含まれています。

今回は、公認会計士になるために会計士の予備校に通おうと考えている方向けに予備校・専門学校の学費・費用の比較を行いました。

まず、会計士の予備校・専門学校としては、大手のTAC、大原と中小のCPA、LEC、クレアールが主なところです。
そのほかにもICOといった小規模な専門学校もありますが、マイナーすぎてよほど特殊な事情がある方以外は、あまり選択肢には入らないでしょう。
会計士の専門学校の受講料は40万~70万程度と予備校によりかなりの差があります。
学生や社会人数年目の方にとってはかなりの経済的な負担になるので、なるべく安くしたいものです。
又、社会人を辞めて専念する方は、いくら程出費を想定しておけばいいのか具体的なイメージを持つ必要があります。
学習期間、知識レベル、受講形式の観点から各予備校の学費を比較しています。

比較する際のポイント

まずは大まかな費用をみていきたいと思います。
大きく学習期間知識レベル受講形式により費用は変わってきます。
学習期間は、1.5年でカリキュラムを進めるか、3年でゆっくりと進めるかどうか
知識レベルは、簿記に完全に初めて触れる初心者なのかそれとも簿記2級を持っている状態から始めるのか、それとも短答式には合格している状態なのかをイメージしていただければと思います。
受講形式は、通学なのか、Web通信なのか、DVD通信なのか、音声のみなのかといった受講する形式です。通学にも、ライブで講義を受講するタイプと校舎には通うが個別ブース等でDVD,WEB視聴するスタイルがあります。(料金は同じケースがほとんどです)
従って、費用を比較する際には、学習期間と学習レベル、受講レベルを考慮して比較する必要があります。

初学者1.5年コースの場合

このケースが一番多いのではないかと思いますが、完全初学者で1.5年で合格を目指すケースです。
とはいっても1.5年で短答式・論文式合格を目指すのではなく、短答式に1.5年程で合格し、実際の学習期間は2年程度のケースが多いです。
1.5年のコースの場合は、短答式試験を12月と5月の2度受験するチャンスがあります。

  Web通信 DVD 通学(又はビデオブース)講座 コース名
大原 750,000 840,000 770,000 2024年目標入門1.5年オータム初学者合格コース
TAC

760,000
→730,000*1

840,000
→810,000*1
760,000
→730,000*1
簿記レベルA(簿記・会計初学者の方)
CPA 622,000 710,000 1.8年スタンダードコース
LEC 278,000+α 298,000+α 2023年短答・論文合格コース
クレアール 520,000
→364,000*2
570,000
→414,000*2
1.5年合格全力投球コース

*1 [冬割キャンペーン]2022年11月1日(火)~2023年1月31日(火)
*2  2022年12月割引 

上記は1.5年コースですが、2年コースや短答式と論文式を2年に分けて受験するコース等があります。
教室、サポート等の費用が掛かっているので、受講期間が長ければ長い程高くなります。又、クレアールは、定価は上記になりますが、頻繁にキャンペーンを行っています。

専門学校による学費の差

学費の値段が高い順に

TAC、大原>CPA>LEC,クレアール といったイメージになります。

大手2社は横並びでTACと大原ともに70万円代でやや大原の方が安いかなという程度です。
CPAは、大手よりやや安いか同程度の体系です。
ただ、通信は、大きく値段に差をつけており通学よりも安くなっています。
LECとクレアールは大手に比べるとかなり安く、キャンペーンを頻繁に行っています。
LECとクレアールが安くできるのは、大手のように校舎を持たず、Web通信中心でやっているからです。
なお、LECについてはまず短答式1年分だけを支払う受講料体系になっています。
見事に1回で短答式に合格できれば、+5万円で論文対策講座を受けることができますが、短答に落ちてしまった場合は、短答+論文講座で追加で20万程度の出費となります。
8月に試験が終わり、秋は予備校の稼働率が落ちる傾向にあるため、秋に申し込むとキャンペーンを行っていることが多いので、資料を取り寄せて確認してみましょう。

受講形式による料金の差

料金は高い順にDVD>通学、Web通信となる傾向にあります。
通学とWeb通信は料金は同じという予備校も多いですが、CPAは差をつけており、各社特徴があります。
音声だけというカセットテープの講座も昔はあったのですが、メリットが乏しいため、今はないかと思います。
DVD通信講座は、DVDがあり、繰り返し視聴可能、物理メディアがあるので、売却可能というメリットがありますが、正直繰り返し講義をみることはありませんし、売却額もたかがしれているので、正直おすすめしません。
DVD通信であれば、Web通信又はビデオブースでの視聴の方がよいかと思います。

上級者向けコースの場合

上級者向けコースは、いわゆる受験経験者向けのコースになります。
1回受験を経験しているので、初学者よりは学習項目は少なく、初学者向けよりは安くなる傾向にあります。又、短答式試験に合格しているかどうかでも料金が異なってきます。
又、各社再受講割引や成績上位者に対する特待生制度を設けているところも多く、各社に問い合わせる必要があります。
初学者の方も仮に1年目で落ちてしまった場合は、いくらかかるのか知っておくことは有益かと思います。
例えば、仮に会社を辞めて貯金を取り崩して勉強している場合、2年目に突入したらいくらかかるかイメージしておくことで絶対に1年目で合格しなければならないという気持ちになるかと思います。

短答・論文受験者コース

短答式試験と論文式試験を両方受験する場合のコースの料金イメージは以下の通りです。
下記、キャンペーン情報も加味して記載していますが、キャンペーンは時期により変動することが多く、パンフレットを取り寄せて最新の料金を確認した上で申し込みすることをおすすめします。

  Web DVD 教室(ビデオブース)講座 コース名
大原 415,000 436,000 425,000 上級短答論文合格コース
TAC 413,000
→早割385,000*1

469,000
→早割 441,000*1

413,000
→早割385,000*1
上級ストレート本科生
CPA 450,000
→360,000*2
450,000
→360,000*2
上級総合ストレートコース
LEC 398,000 短答・論文合格コース
クレアール 430,000
→275,200*3
上級1.5年トータルセーフティコース


*1 [早割キャンペーン]2022年8月22日~2023年1月31日
*2 [割引期間]2022年11月18日~2023年1月31日
*3  2022年12月割引

各社時期によりキャンペーンを行っております。
ただ、上級生の場合は特にとにかく早く合格することが重要となるので、料金だけでは決めない方がよいと思います

論文受験者コース

短答式試験は既に合格もしくは免除されており、論文式に特化した場合のコースです。
短答式対策を省くため、数万円安くなっております。

  Web DVD 教室(ビデオブース)講座 コース名
大原 350,000  379,000 360,000 上級論文対策合格コース
TAC 378,000
超割343,000*1

¥434,000
超割¥399,000*1

378,000
超割343,000*1
論文専攻上級本科生
CPA 320,000
→256,000*2
350,000
→286,000*2
上級論文マスターコース
LEC 268,000 論文式試験対策コース
クレアール 320,000
→204,800*3
上級2年論文トータルセーフティコース

*1 [超割キャンペーン]2022年8月22日~12月5日
*2 [割引期間]2022年11月18日~2023年1月31日
*3  2022年12月割引

安く受講する方法

合格すればすぐに回収できるとはいえ、初期投資はなるべく抑えたいものです。
会計士予備校を少しでも安くする方法について紹介しています。

キャンペーンを活用する

各社季節によりキャンペーンを行っています。短答式は、12月と5月、論文式は8月に実施されます。通常、論文式の直前や直後は、これまで通っていた方の講義がなくなることから、予備校も閑散期になります。
予備校としても新規の人を呼び込みたい、稼働率を上げたいと考えるでしょう。
そのため、秋のキャンペーンといったものが行われやすくなります。
ただし、どの春の季節は新入生をターゲットにした新春キャンペーン、冬はウィンターキャンペーンといった形でなんらかのキャンペーンを行っていますので、そこまで神経質になる必要はないでしょう。
合格すれば数万円は誤差の範囲のため、自分がやると思い立った時期が一番モチベーションも高く、始めるのに最適な時期かと思います。

奨学金制度・特待生制度

仮に今手持ちのお金がないとしても各予備校には奨学金制度があります。
奨学金制度もお金を貸してくれるだけのところもあれば、優秀者に対しては7割引きにする等かなりの優遇措置がある専門学校があります。
これも詳しく聞いてみないと詳細は分からないので、各社に聞いてみましょう。
TAC 奨学生選抜試験
大原 特待生選抜試験
CPA 特待生選抜試験
LEC 特別奨学生試験
クレアール公式HP
各社ありますが、クレアールは初学者向けに論文を書いて、割引を行っているようです。

教育訓練給付制度

受講費用の20%(最大10万円)がハローワークから支給される制度になります。
会計士講座はどこも50万を超えているので、満額受け取れます。

もちろん、受給には以下のように要件がありますが、社会人として1年以上働いていれば、要件を満たすのは難しくありません。

初めて利用する方 雇用保険加入期間が通算1年以上
以前利用したことがある方 前回利用開始日から雇用保険加入期間が通算3年以上

修了要件についても要件がありますが、例えばTACの場合は出席率80%以上&修了試験正答率60%以上といった要件でこちらもさほど難しくはありません。

社会人の方であれば、必ず知っておいた方がよい制度かと思います。
手続き等あるので、まずはパンフレットを各予備校に取り寄せて、校舎にいって手続き関係を詳しく聞いてみることをおすすめします。
TAC 教育訓練給付制度
LEC 教育訓練給付制度
クレアール公式HP

まとめ

各社受講料は40万~70万後半とかなり専門学校により差がでてきます。
初年度は、40万~70万程度、2年目以降は割引等も使って30万~40万程度かかってしまいます。
ただ、もし10万円程しか変わらないのであれば、料金よりも専門学校のテキストや講師の質、自習環境といった質で選んだ方が早期に合格できる可能性が高まります。
一般的なサラリーマンの1年目のベース年収(基本給+賞与)が300万~400万程度なのに対して,監査法人の初任給のベースは500万円程度なので、1年合格が早ければ、10万~30万は、簡単に回収できる投資額です。
そのあたりを踏まえて、受講料、専門学校のテキストや講師の質、自習環境等を比較して専門学校を決めるとよいと思います。
各社割引制度があったり、何年の合格目標かで料金が変動したりと複雑な料金体系になっているので、専門学校に資料を請求して、実際に校舎を見て話しを聞いたうえで意思決定をするのをおすすめします。
各社資料請求のリンクを張っておきます。

資格の大原で資料請求
TACに資料請求
CPA会計学院に資料請求をする
LECに資料請求
クレアールに資料請求

又、費用以外の専門学校のテキストや講師の質、自習環境等については以下記事で比較しております。

公認会計士試験のおすすめの専門学校・予備校 TAC・大原・CPA会計学院を徹底比較
公認会計士試験は範囲が膨大で独学で合格することは非常に困難といえる。公認会計士試験の専門学校にはどのような選択肢があり、どこが1番いいのか。TAC、大原、CPA会計学院等について授業・テキストの質、サポート体制、費用の観点で比較してみた。これから公認会計士を目指して専門学校を選ぶ方の参考になれば幸いだ。

コメント