私は複数回転職をしているのですが、転職の際にジャスネットをつかっています。
ジャスネットは会計士であれば、会計監査ジャーナルにも掲載されていることもありますし、知っている方も多いエージェントですが、一般的な知名度は低いエージェントです。
実際に会計士である私が転職活動の際にジャスネットを使ってみた感想や周りから聞いた評判及びデメリット・メリットをまとめました。
ジャスネットキャリアとは?
ジャスネットは、1996年日本で初めて公認会計士が創業した人材紹介、人材派遣会社で3,800社を超える監査法人・コンサルティングファーム・税理士法人などのプロフェッショナルファームやグローバル企業~中堅中小企業などの一般事業会社との取引実績があります。
登録者数 | 42,000人 |
取引実績 | 3,800社 |
登録者数も会計士や税理士、実務経験のある経理マン等の会計プロフェッショナルを中心に42,000人が登録しています。
設立が1996年なので、歴史が長い会社で、公認会計士の転職支援を軸に、会計、税務、経理・財務分野に特化した人材紹介・派遣サービス、実務経験を積むための教育サービス等周辺分野にサービス展開をしています。
相談満足度91.8%と非常に高い満足度を誇っていることも特徴です。
大手には登録していたのですが、それとは別に足りないところを補うつもりで登録しました。
まず上記のHPで登録すると翌日には日程調整を依頼する電話とメールが入ってました。
日程調整をした後、実際にエージェントとの面談になります。
エージェントは東京都の場合は半蔵門駅より徒歩2分のところにあります。
コンパクトですが、綺麗なオフィスでした。
個室で実際に今までのキャリアや転職の軸として成長機会、給与や勤務地、ワークライフバランス等を重視するのかヒアリングを受け、実際に求人の紹介を受けます。
他のエージェントと被っている案件もありましたが、他のエージェントではお目にかかったようなこともない案件も紹介されました。
過去にジャスネットキャリアを通じて転職した会計士が経理部長をしている会社との密接な関係があるようで、コネクションがあるとこのことです。
HPによるとジャスネットキャリアで扱っている求人の99%が非公開求人です。
次に実際にジャスネットを使ってみたメリット・デメリットを以下にまとめました。
ジャスネットのデメリット
地方に弱い
ジャスネットのデメリットはやはり経理財務の求人に特化していることと企業規模が大きくないことから大手に比較して求人数が少ないことと拠点は東京、大阪、名古屋にしかないことです。
そのため求人も首都圏に集中しています。
その中でも東京が約6割、大阪が2割でかなり集中しています。
それ以外の地域で求人を探したい方には向いていないでしょう。
その他の地域で転職したい方は、マイナビ会計士やMS-JAPAN
といったエージェントの方が向いているかと思います。
経験が乏しい人には向かない
又、会計・税務・経理・財務分野は専門的な知識が特に求められるため、未経験だったり、経験年数が短い方のサポートは受けにくいです。
というのもジャスネットは経理財務に特化したエージェントでクライアントからも経理の経験者を求められます。
未経験でよいのであれば、リクルート等の大手で第二新卒をとれば問題ないので、あえて経理専門のエージェントには募集をかけないでしょう。
経理の場合は、3年以上の実務経験、監査法人の場合は2年以上の実務経験があった方が求人は紹介されやすいでしょう。
求人数の総数は少ない
大手の総合型のエージェントと比較すると会計士・税理士や経理財務に特化しているため求人の総数は大手に比べて劣ります。
経理財務や会計コンサル、監査等以外の分野も含めて転職活動したい方には大手の方が向いているのではないかと思います。
ただ、その分、会計士や経理財務の転職者にとっては、マッチ度が高いと思います。
ジャスネットのメリット
会計士や経理財務に特化した専門エージェントである
大手は営業の求人も扱っているし、人事の求人も扱っており、エージェントごとに得意分野はありますが、明確に分かれていません。
又、どうしてその求人を募集するのか、実際に担当する仕事は何なのか実際に経理の案件担当経験が不十分なエージェントではエージェント自身があまり理解していないということもあります。
ジャスネットは会計士・税理士や経理財務に特化しており、エージェント側がきちんと会計士や経理の業務内容を理解してくれます。
例えば、普通のエージェントだと監査業務やインチャージ経験の有無、修了考査等会計士の転職支援をするのであれば当然に知っておかなければならない情報をあまり知らないことも少なくありません。
子会社側での連結決算業務経験と親会社側での連結決算業務経験の違い、求人側が求めていることを読みとれる最低限の会計周りの知識がないとミスマッチにつながりかねません。
求人の総数では大手に劣りますが、やはり会計士や経理の業務を理解してくれるエージェントの方が機械的にシステムで選ぶよりもその方にあった案件を出してもらえます。
求人も非公開案件が99%を占めており、ジャスネットならではの案件も多くあります。
企業ごとの風土や面接内容等細かい情報を得られる
転職エージェントを利用するメリットとして第3者の立場から履歴書を見てもらったり、面接の質問内容や面接官がどんな方なのか教えてもらったりできる点にあります。
大手だと中々効率性重視のためかそこまでやってもらえないのですが、履歴書や職務経歴書をみてこの経験をもっとアピールした方がいいとかアドバイスをもらえましたし、面接の際には実際に他の面接者や過去の転職者から得た想定質問リストや面接官がどんな方でどんな点を重視するのか情報をもらえました。
又、企業の経理部の雰囲気や風土、求人が発生した背景についても情報が得やすいです。
これは個人で活動していると得にくい情報です。
企業は、特に大手の企業によると部署や職種により職場の雰囲気や風土は変わってきます。
ジャスネットは、経理の転職に特化しているため、経理の転職者が集まってきます。
その際にどのような風土なのか、なぜ辞めたいのかといった情報も得やすいのです。
大手エージェントであれば、様々な職種の方が集まってくるため、色々な部署の情報が混じってしまいますし、様々な人に情報が分散してしまいます。
ジャスネットは、企業ごとに担当が決まっており、情報が集約されるため、個々の企業ごとの情報が集まりやすいのです。
転職サービスによっては、転職者が接するのは最初に面談をしてくれた窓口のエージェントだけだったりすることもあるのですが、ジャスネットの場合は、会社のことを知っている担当者と直接やり取りすることができ、会社の実態をつかみやすいです。
細く長く求人を紹介してくれる、生涯サポート
応募者の活動状況にもよりますが、大手は概ね契約期間が3ヶ月と決まっており、いい案件があれば応募するというスタンスでは活動しにくいです。
通常、転職エージェントは、じっくりと転職活動をしたいという方よりもサクッと転職したという方がかける時間に対しての報酬が高く、じっくりと探してよい案件があれば転職したいという方は歓迎されない傾向にあります。
彼らも慈善事業ではなく、商売でやっているので、回転率を上げるため転職可能性の低い人間にリソースを振り分ける余裕はないのです。
その点、ジャスネットは、「仕事をご紹介する、という限られた関係ではなく、会計、税務、経理・財務分野に携わる皆様のキャリアに一生涯寄り添い、共に歩んでいくパートナーでありたい」と生涯サポートを謳っており、転職活動をしてから1年以上継続的に求人を紹介してくれました。又、転職活動が終わっても、登録し続けることができます。
じっくり求人を探したいという方には向いているでしょう。
「今は転職を急ぐタイミングではない」というアドバイスもくれる等今すぐに無理にでも転職させて目先の利益を得るよりも、会計士の信頼を得て、長く使ってもらって長期的に利益が得られればよいと考えているのもしれませんね。
キャリアについて有用なコンテンツがある
あまり、会計士の方には必要ないかもしれませんが、ジャスネットは簿記、経理実務、税務申告、給与計算、エクセル等の講義をオンラインで提供するアカウンツライブラリーといサイトを運営しています。
エージェントの登録者はその月額980円のプラミアムプランを無料で受講できるという特典があります。
上記は私は利用していないのですが、その他にアカウンツマガジンという雑誌を送ってくれます。会計士や経理財務の方のキャリアや会社の経理部や税理士法人の職場紹介が色々と乗っており、そちらが参考になり、これだけでも価値はあるかと思います。
その他にも経営企画×大手上場企業等「職種」×「働く場所」でのインタビューを特集した記事もあり、役立つコンテンツが多くあります。
まとめ
ジャスネットは求人数は大手に比べると少ないものの、会計士や経理財務の転職に特化しており、その方に合った求人やその求人内容の細かい情報や想定質問等小回りの利く対応が期待できます。又、独自のコネクションがあり、ジャスネットならではの非公開求人も多いですので、1回登録してみても損のないエージェントです。
コメント