TACの公認会計士講座の特徴と評判

会計士試験予備校

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公認会計士大手予備校であるTACの公認会計士講座の評判について良い点、悪い点含めて取りあげた。
最初に要点だけ触れるとTACの特徴として
・合格者数が多く、長年の指導実績がある
・テキストは網羅性重視、答練も量が充実
・全国展開しており、校舎数が多い
・学費は、大原と同程度で他社よりも高め
なことが挙げられる。

TACのメリット

合格者数が多く、長年の実績がある

公認会計士試験は、傾斜配点がとられているといわれいる。
問題の配点は同じではなく、皆ができる問題が配点が高く、ほとんどできる方がいない問題(いわゆる没問)は配点が少ないと考えられる。
そのため、他の受験者ができる問題を正答できることが重要となり、受講者の分母の数や合格者の占有率が重要となってくる。
かつては、TACが合格者数トップの時代もあったが最近は東京CPAが合格者数を大きく伸ばしており、2021年にはCPA会計学院が合格者数でトップとなった。
TACは、これまでの合格者数が多く、長年の積み重ねがあり、累計の合格者数がトップである旨謳っている。
合格は単年度で判断されるため、累計合格者数自体には意味がなく、単年度の合格者数が重要となるが、これまでの多くの合格者を輩出しており、長年の指導経験があるという点では安心材料になるだろう。

合格者数 合格者占有率
累計 10,062
2023年 345 22.3%
2022年 410 28.1%
2021年 289 21.3%
2020年 401 30.0%
2019年 360 26.9%
2018年 357 27.4%
2017年 352 28.6%
2016年 385 34.7%
2015年 372 35.3%
2014年 415 38.5%
2013年 458 38.8%
2012年 550 40.8%
2011年 554 36.6%

合格者数はTACHP、占有率は論文式試験合格者数から算出。

テキストは網羅性重視、講義数と答練も充実

インプット教材となるテキストについては、網羅性を重視して作成されており、長年の指導経験に加えて、毎年合格者講師が指導経験や実務経験に基づき、教材を更新するため、無駄なく効率的な質の高い教材なっている。

網羅性が高いテキストでかつテキスト内には、短答式と論文式での重要性も記載されており、TACの教材一本で合格できる量と質となっている。
なお、教材は、紙だけではなく、デジタルでも提供されている。
調べたいワードで検索できる検索機能やしおりやマーカー機能に加え、メモ書きや矢印等の図形も書き込める機能、オフラインでの閲覧機能等充実している。

アウトプット教材としては、トレーニング問題集が提供されており、答練の量も充実しています。

答練(答案練習教材)については、基礎・応用・直前答練とは別に設定されている、アクセス答練も用意されており、財務会計(簿記)・管理会計・租税法の計算問題が出題される答練であり、何十回分ものボリュームがあります。
適度な難易度や制限時間となっており、反復用の教材として計算の基礎固めに向いている教材です。

但し、その量の多さから、消化しきれずに挫折する方もいる。
社会人受験生の方で時間が限定されている方は、コアの部分のみに教材を絞ったクレアール等も選択肢になるだろう。

試験合格者のベテラン講師陣

TACは「合格者講師主義」を掲げており、試験を突破した合格者講師が、講義・カリキュラム・教材を作成している。

財務会計論・管理会計論・監査・租税法・経営学については、自ら試験を突破した会計のプロフェッショナルである公認会計士試験合格者が講師であるべき、というポリシーだ。
そのため、自らの合格経験に基づいたアドバイスができますし、実務経験豊富な講師が多数在籍しているため、実務的な出題傾向を踏まえた講義・答練を提供することができるというメリットがある。
又、財務会計論の小野講師、監査論の中里講師、企業法の宮内講師といったベテランの人気講師陣が揃っております。
基本的にはWeb講義を担当している講師が人気講師陣となっており、WEB講座だと有名講師の講義を確実に受講できるというメリットがある。
又、コース・科目によってはWeb映像講義について、関東・関西の「講師W配信」を行っており、自分に合う講師を選んで講義視聴することができるようになっている。

フォロー制度が充実している

Web&音声DLフォロー制度

「Webフォロー」は、教室講座を収録した映像をオンラインで視聴いただけるサポートで、パソコンやスマートフォンから視聴でき、高速再生機能など便利な機能が充実している。
「音声DL(ダウンロード)フォロー」は、講義音声ファイル(AAC形式)を、インターネットからダウンロードできるサポートだ。
講義後の復習、欠席フォロー、移動中の学習等学習をサポートする仕組みが揃っている。

TACは全国展開しており、校舎数が多いため直接講師に質問・相談できる校舎が多く、学習内容から受講中に生じる悩みまで、合格者講師が一人一人に適したアドバイスを行うので、安心して学習を進めることができる。又、オンライン形式(Zoom)でも質問対応している。

全国展開しており、校舎数が多い

TACは大手だけあって北海道から九州まで、全国26校舎で展開しており、関東エリアだけでも13校舎を展開している。
そのため、校舎の振替や自習室も自由に利用できるため、自宅や大学、職場といった様々な場面で近い校舎を利用できるというメリットがある。
又、通学生のみならず、通信生も利用できるというのも校舎数が多いメリットといえるでしょう。
地方で勉強している方で、通学で勉強したいという方には、大手しか選択肢がない場合もあるだろう。
家では中々勉強に集中できない方にとっては、自習室の豊富さが重要な要素になるが、tacは校舎数が多いことで自習室も豊富に用意されおり、オンラインで自習室の開放状況を確認できる。
但し、tacの場合は、講義で使用していない空き教室を自習室として開放しており、東京CPAのようにパーティションで区切られた専用の自習室があるではない。
学生が休みの夏休み以外に一回校舎を訪問して、実際の環境を確認するとよいだろう。

TACのデメリット

自習室は空き教室を利用

tacには専用の自習室というものがなく、TACの場合は講義が行われていない空き教室が自習室として使われている。

資格の大原やCPA会計学院には、パーティションで区切られた専用の自習室がある校舎もあり、オープンスペースか、パーティションで区切られたスペースがよいかは人それぞれ好みがあるかと思うが、仕切りがあって周りの目が気にならない方が集中できてよいという方や自習室を頻繁に使う予定の方は留意した方がよいだろう。
本番の試験は教室と同様の環境で行われるため、慣れるという意味や毎日少し環境を変えて学習できるというメリットはあるが、
日々、自習室として開放される教室や時間が変わるので、事前にHPで空き教室をチェックする必要があるというデメリットがある。

TACの費用・学費は?

例えば、2024年合格目標の入門1.5年ウィンター初学者コースの場合は以下のようになっている。
以下は完全初学者の場合なので、簿記を事前にもっていればより安くなる。
簿記をもっているかや学習期間により料金は変わってくるので、細かい料金はパンフレットを確認してほしい。

Web通信 DVD 通学(又はビデオブース)講座 コース名
大原 750,000 840,000 770,000 2024年目標入門1.5年オータム初学者合格コース
TAC 760,000 840,000 760,000 簿記レベルA(簿記・会計初学者の方)
CPA 622,000 710,000 1.8年スタンダードコース
LEC 278,000+α 298,000+α 2023年短答・論文合格コース
クレアール 520,000 570,000 1.5年合格全力投球コース

*最新の受講料は各社HPにてご確認ください
上記のように、概ね70万円前半程度となっており、他の予備校と比較すると大手大原と同水準、東京東京CPAよりは少しだけ高い、クレアール、LECと比較すると高い値段になっている。

他の専門学校との料金面の比較は以下記事にて行っている。
公認会計士の予備校にかかる費用の比較
ただし、料金はもちろん大事なものの、1年は早く合格できれば簡単に回収できる差であり、料金よりも自分にあっているかを優先した方がいいだろう。

まとめ

上記で解説したようにTACの主な特徴として
・専門学校を併設して、全国に展開しており、校舎数が多い
・合格者のシェアトップ
・テキストはコンパクトで答練重視、講師は常勤主義
・自習室や質問対応は充実
・料金は、大原と同程度で高めの水準
なことが挙げられる。
実際の自習室の環境や休憩スペース、校舎の清潔さは実際に見てみないとわからない面もある。
受講料が高額なこともあり、資料請求したうえでまずは実際に校舎を見てみることをおすすめする。

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